【要確認】楽天証券で長期優待がもらえなくなる?「信用貸株」開始!
こんにちは!ゆとさと(@yutosato23)です。
楽天証券がちょっと酷い変更をしてきたので、楽天証券で信用取引口座を保有している方は一度ご確認ください!!
【要確認】楽天証券で長期優待がもらえなくなる?「信用貸株」開始!
この週末(8/14の夕方以降?)に楽天証券にログインすると、書面の確認と同意を求められたのではないでしょうか?お知らせの履歴を見ると、不具合を修正したというお知らせが届いております。
実は、この書面に同意すると、自動的に「信用貸株」サービスに利用登録されてしまうのです!!
今まで貸株と信用取引の双方を利用していた人にとっては、たしかに便利になるサービスです。しかし、オリックスやイオンなど「長期保有特典のある株主優待」を目指している人にとっては注意が必要です。
「信用貸株」とは?
「信用貸株」とは、信用取引の証拠金(代用有価証券)としながらも、株を貸し出すことで貸株金利を受け取ることができるサービスです。
従来は、代用有価証券としている場合には、その株を貸し出すことはできず、貸株金利を受け取ることは不可能でした。また、貸し出している株を信用取引の担保とすることも不可能でした。
したがって、信用取引の余力を維持しながら、貸株を行うことで貸株金利を得ることができる「信用貸株」は、資金効率を向上できるメリットがあるのです。
「貸株」とは?
そもそも「貸株」とは、保有している現物株式を証券会社を通じて市場(機関投資家等)へ貸し出す行為です。現物株式の保有者は、その対価として貸株金利を受け取ることができます。
ただし、現物株式を「貸株」している間は、貸している人ではなく借りている人が一時的に所有者となるため、株主番号が変更となる恐れがあります。また、分別管理義務がないため、万が一証券会社が破綻した場合に返却されないリスクもあります。
以上のようなリスクがあるものの、保有している株式を有効活用することで僅かながらも金利を得ることができるサービスとなっています。
「貸株」しても「配当・株主優待」はもらえる!
権利確定日になっても貸し出した状態のままでは、現物株式の保有者は「配当」や「株主優待」を受け取ることができません。(「配当金」に関しては、配当金相当額を雑所得として受け取ることができます)
そこで、せっかくの株主優待や配当金を取得できるよう、権利確定日には自動で返却してくれるサービスがあります。サービスには3つの種類があり、「貸株」設定時に銘柄ごとに設定することができます。
この「貸株」に関するサービスは、今回の「信用貸株」でも利用可能となっています。選択できるコースは「株主優待・予想有配優先コース」のみです。
貸株中、いつでも売却可能!
貸し出している現物株式は、いつでも売却可能です。わざわざ返却の手続きをすることもなく、現物株式の売却注文が約定したら、自動的に返却・売却の処理が行われます。
「代用有価証券」とは?
保有している現物株式を「代用有価証券」(証拠金の代わり)に担保することで、信用取引を行うことができます。
通常、信用取引を行うためには、常に信用買い・信用売りしている額の30%以上の現金を、証拠金として預け入れておく必要があります。現物株式を代用することで、現金を準備して信用口座に預けることなく、信用取引を行うことができるようになります。ただし、株式は現金とは異なるため、額面の80%相当と評価されます。
「信用貸株」の何がダメなの?
「信用取引口座を開設し、株主優待に長期保有特典のある現物株式を代用している」人は、注意が必要です。信用取引口座を未開設の方や、現物株を代用していない方は、影響ありません。
信用取引口座を開設済の方には、信用貸株に関する文書の閲覧・同意確認がなされていると思います。同意すると、自動的に信用貸株サービスの利用登録したことになり、9月23日以降に自動的に全ての代用有価証券が貸し出されることになります。
もちろん、「株主優待・予想有配優先コース」が設定されているため、配当金や株主優待の取得に関して支障はないと思われます。ですが、株主優待に長期保有特典のある銘柄を保有している方は、9月もしくはそれ以降において、長期保有認定されないおそれがあります。
したがって、そのような長期保有の条件がある銘柄を保有かつ代用している場合には、「信用貸株を利用しない」を選択することをおすすめいたします。
または、「長期保有特典のある株主優待銘柄を代用して貸株金利も得たい」のであれば、ネオモバやLINE証券等を利用して「端株投資」するのも一つの手になります。
ネオモバやLINE証券では貸株サービスが導入されていないため、貸し出される(株主番号が変わる)心配はありません。「信用貸株」が導入されるまでに端株投資をはじめて置けば、貸し出されない株が常に1株以上あるため、株主番号が変わってしまうかも?という心配はなくなります。
ボクは従来から貸株サービスを利用しているため、楽天証券で保有している銘柄は全てネオモバでも1株以上保有しています。長期保有特典が今はなくとも、これからも長期保有特典が条件にならないとは限らないので。無用なリスクはとらないに限ります。
「信用貸株」の詳細については、楽天証券の公式サイトをご確認ください。
2020年9月23日(水)信用取引の担保にしながら貸株金利が受け取れる「信用貸株™」はじまります! | 楽天証券
書類はしっかり読まないといけませんね。ついつい適当に読んで確認・同意ボタンを押してしまいがちですが…(笑)
「信用貸株」サービス自体は、良いサービスだと思います。ただ、サービスを利用する前に、メリット・デメリットを把握した上で選択することが大切です!